2年前は、不動産投資に対する知識も経験も全くありませんでした。1年半前に⼊会した後も、1年ほどはほとんど動けていませんでしたが、今年7⽉に⼀気に気持ちを切り替えて全⼒で向き合い、この4カ⽉間で念願の1棟目の決済まで終えることができました。
不動産投資に対する関⼼もほとんどなかった私に、不動産投資、そして会のことを教えてくれたのは、20年以上付き合っている⼤学時代の先輩でした。2年前に会う機会があり、⾞の中で不動産の話をしてくれました。
私は20代から海外移住を考えていました。30代前半には家族で海外に住む経験があり、そのまま移住も考えましたが、なかなか難しく、その後、日本に帰ってきてからも、海外勤務や海外の企業への転職の機会を探していました。
しかし今の収⼊や⽣活レベルを維持しながらの移住はなかなか難しく、定年まで待たずにどのように実現できるかをいつも考えていたので、その手段の⼀つとしての不動産投資には、すぐに関⼼を持ちました。
私は⼀度やりだすと徹底的にやるタイプなので、まずは、会に関係する本を⼀気に読み漁り、オーディオプログラムを終えて、会を知って数ヶ⽉後には⼊会し、すぐに動き出しました。
しかしながら、私の最⼤のネックは、エリアでした。私の住んでいるエリアは、(会の基準に沿った)物件が、ほぼといいますか、全くない地域です。また、住んでいるエリアから遠⽅のエリアを開拓するとなると、今度は使える⾦融機関がほとんどないという、なかなか悲惨なエリアです。
住んでいるエリアの地銀はあるのですが、そもそもこのエリアに物件はないので、「遠⽅のエリアを開拓できる」という意味での「本当に使える銀⾏」は、政府系⾦融機関や各銀⾏の⽀店も含めて4〜5つほどしかない、そんなエリアです。今回最終的に開拓できたのは、そのうちの⼀つでした。
⼊会直後の村田先⽣との電話相談でも、いきなり「よしさんの住んでいるエリアから始めるのは、会の中でも、かなり難易度が⾼いです…」と⾔われてしまいました。
そもそも私が本気で取り組んだとしても、使える⾦融機関がないことには進められません。ない袖はどうやっても振れませんので、アルティメットにも⼊会せず、同時に、銀⾏開拓の難しさから、ターゲットのエリアをいつまでたっても定められず、悶々とする日々が続きました。
スタート時には不動産投資や会の⽅針などを猛烈に学習してインプットしたものの、⼊会から数カ⽉で、「住居系は無理だな…」とだんだんと思い込むようになり、物件診断や、電話相談などもしないままの日が続きました。
しかし会に⼊会して、不動産の知識が少しずつ付いたことで、⾃分がその知識やノウハウを、どうやって今⾃分が住んでいるエリアで⽣かしていくかを考えるようになりました。そこで関⼼を持つようになったのが⺠泊でした。「⺠泊ビジネス」への浮気です。
私の住むエリアはいわゆる「観光地」で、とにかく不動産をしている周囲の知⼈は、ほとんどが⺠泊でした。時期的には、ちょうどコロナが広がってきた頃でしたが、それでも本当に良い⺠泊の稼働率はそれなりに維持されており、逆に⼟地の価格が落ち着いてきていたので、チャンスかなとも思いました。
半年ほどで良い⼟地を発⾒し、新築⺠泊のビジネスモデルを作り、会での学びを応⽤した資料を作り、地元の地銀に持ち込みました。地元でやる⺠泊であれば、地元の地銀が使えますし、私としては、とにかく「不動産投資」を早く始めたいという焦りのようなものがありました。
ただ同時に、融資希望額は約1億5,000万。「簡単には無理だろうな」という思いもありました。しかしなんと数日後、地銀の担当者からは「いけます」という回答がきました。
今思うと、私が不動産投資に本気で向き合ったのは、この瞬間からだったように思います。1億5,000万の融資、初めての⺠泊ビジネス、シュミレーションは再三⾏いましたが、このビジネスは本当にいけるんだろうかと、この頃は夜も寝ずにエクセルと睨み合っていました。
そして、その時にあらためて会のことを考えるようになりました。「無理だ」と思い込みながら、⾃分は会の⽅針を本気でやり尽くしたんだろうかと考えました。また、もし⺠泊に手を出したら、住居系はしばらく無理だろうなということも、あらためて感じました。
もちろん、⻑期化の様相を呈し始めていたコロナによる⺠泊運営への影響のことも考えました。そして考えに考えを重ね、この⺠泊物件については撤収しました。
これが今年の7⽉でした。その後、法⾝トレーナーに半年ぶりくらいに電話相談をして、今後のことをご相談しました。その時、法⾝トレーナーから、ある地銀さんを攻めてみたらどうかとご提案していただきました。
その地銀さん、X銀⾏は、私の住んでいるエリアに数年前に進出してきていたのですが、私はそもそもX県には縁もゆかりも、そもそも⾏ったことさえほとんどなく、⾃分が使えるとは全く思っていませんでした。ただ「会でも使っている⼈はいますよ」という情報をいただき、攻めてみることにしました。
その日から徹底的にX県の物件探しを⾏い、約3週間後に、ポータルサイトで、R C築23年、5800万、利回り12%超の物件に出会いました。朝に物件情報が出て、すぐにメールで資料を問い合わせたのですが、買付が殺到したらしく、その日の午後には「残念ながら終わってしまいました」との返事が来て、ポータルサイトからも消えました。
この物件は、業者への問い合わせと同時に、法⾝トレーナーに物件診断をお願いしていて「合格」の結果をいただいていました。そして、「売れてしまいました…」との連絡をしたところ、法⾝トレーナーからは
「まだ完全に決まった訳ではなく、どんでん返しの可能性もありますし、もしそのまま縁が無かったとしてもかなり良い物件で、銀⾏の印象もいいはずなので、まずはX銀⾏に持ち込んで、そもそもX銀⾏が使えるのか、銀⾏開拓に使ってみてはどうですか」との提案をいただきました。
私のエリアにおいて、非常に数少ない頼みの綱であるX銀⾏を、なんとしてでも開拓したく、この「銀⾏開拓物件」の銀⾏⽤資料は非常に綿密に作成しました。会で教えていただいた資料と合わせて、調査リポートをかなり詳細に作りました。
具体的には、物件所在地の⾃治体の⼈口統計や、世帯数の推移データ、周辺の賃貸需要分析のリポートを作成し、この物件の優位性や、将来の運営⽅針などをまとめました。エクセルのシュミレーションも数種類の視点からまとめたものを⽤意しました。本業でこうした新規事業創出の資料作成には慣れていたので、得意分野ではありました。
「ダメでも元々の銀⾏開拓が主目的の物件」なので⽐較的時間に追われることもなく、数週間かけて資料を作り、そろそろ銀⾏に打診しようかと思った時でした。この物件を最初に問い合わせてから約1カ⽉後に、突然⼀本の電話がかかってきました。
まさか︕「銀⾏開拓物件」が
回り回って自分のところに戻ってきた
1カ⽉前にその物件を紹介してくれた業者からでした。なんと「実はこれまで買付⼊れた⽅たちの融資が付かず、よしさん、どうですか」という話でした︕
「物件、覚えていますか︖」とも電話口で聞かれましたが、物件情報はもはや暗記するくらい頭に⼊っていました(笑)。その日のうちに買付を⼊れ、2日後には現地でヒアリングを⾏いました。
その地域の⼈口動態や賃貸需要は全て頭に⼊っていたので、現地の不動産屋とのヒアリングでは、かなり良いヒアリングができました。不動産屋を4件回り、物件そのものにも⾃信を持つことができました。帰路、各不動産屋とのヒアリング結果も調査レポートにまとめました。
物件ヒアリングの翌日、分厚い資料⼀式を持って、事前に電話で予約をしていたX銀⾏A⽀店に⾏きました。しかし結果は、撃沈でした。
部屋にも通されず、窓口の⼥性が⼀応話は聞いてくれたのですが、その後、担当の⽅が現れ、資料にはほとんど目もくれず、「うちはRCでも融資期間は最⻑20年からしか引きませんので、こういうのは、ちょっと無理です」という対応で、今後の可能性を聞ける余地も全くない感じで、門前払いでした。
X銀⾏開拓のために2カ⽉間駆け抜けてきたので、ショックは⼤きかったです。ただこの頃は、会のグループコンサルの音声も毎日繰り返し聞いていたので「銀⾏も⽀店によって対応が違う」ということは分かっていました。
私の住むエリアには、X銀⾏のA⽀店とB⽀店の2つがあります。A⽀店は全くダメでしたが、翌日気を取り直してB⽀店に電話をしてみました。担当者に概要を話すと、「すごく良い利回りですね、是非お話を聞かせてください」と、まるでA⽀店とは別の銀⾏か、と思わせるような反応でした。
X銀⾏B⽀店での面談では、とにかく全てを出してプレゼンをしました。私とX県との関係も、今の仕事でのつながりを最⼤限にPRしました。資料作成中の数週間のうちに、X県の最近の新聞の話題や、地図や地名も頭に叩き込んでいました。
担当者の⼥性⾏員は「こんな資料、⾒たことないです」と素直に驚いてくれました。そしてなんと「私このアパート、⾏った事があります。先輩が3階に住んでいました︕」という嬉しい偶然もありました。
私も事前にレントロールから、3階部分の2部屋をX銀⾏の⾏員が借りていることは分かっていました。そして「すぐに⽀店の審査を通します。頭⾦はなくても⼤丈夫かもしれません」との⾔葉をいただきました。
後はトントンと進み、結局、融資の結果は、フルローン、⾦利は1%台前半でした。融資期間もほぼ47年から引いていただきました。
物件⾃体は、3DKの12世帯です。築23年の割には最初⾒た時からきれいな印象がありました。地元で不動産業を営む地主さんの所有物件で、物件を整理したいということで売りに出されていました。しかし、あまり地元の⼈(特に地元の不動産業者)に知られたくなかったようで、物件情報はほとんど表に出さなかったようです。
基本的に田舎ですが、田舎の中でも中⼼都市の駅から徒歩10分ほどの場所で、回りに競合物件がなく、エリアでは希少なRC物件です。
最初に資料を取り寄せた際には1室が空室で、その他にもこの数カ⽉間で⼊退去はありましたが、出ては埋まり、現在は、満室です。
売主さんが、まるで⾃分の⼦供のように物件を⼤切に管理されていて、かつ店⼦付けも、かなりこだわりとプライドを持ってされていて、今後も管理だけは続けていただくことになっています。
ということで、私の念願の1棟目購⼊のプロセスは、紆余曲折はありましたが、本当に様々なことが次々と起きながらも、結果として、とても幸運なことが続き、素晴らしい⼈たちに出会えた結果だと思っています。
まさかの「銀⾏開拓物件」が、回り回って⾃分のところに戻ってきたこと。タイミングよく法⾝トレーナーに資料作成のアドバイスをいただいていたこと。針⽳に糸を通すような銀⾏開拓で、わずか2カ所目で良い担当者に巡り会えたこと。良い売主さんだったこと、仲介さんも良い⽅でした。
そして、⺠泊を断念したこと、今年コロナだったことも、実はいろいろと⾃分にとっては幸運なことでした。
また、個⼈的な気づきとしては、とにかくどのような状況でも全⼒で考えて、全⼒で⾏動をし続けたことが、変化を⽣み続けて、結果としてその時々の⼩さな幸運を選択できたのかなとも思っています。
そして、何よりも、⾏動の原動⼒となった「モチベーション」、考える基礎となる「知識」、そして本当に困った時の「アドバイス」をいただいたのは紛れもなく、この会でした。
村田先⽣、法⾝トレーナーを含め、様々な⽀援をいただいた当会には本当に感謝しております。来年はこの勢いをさらに加速させ、2棟目、3棟目を必ず獲得していきたいと思っています︕
九州地⽅在住会社員よしさん
■担当トレーナー:法身のコメント
フルローンでの1棟目の物件購⼊、本当におめでとうございます︕様々な要因も重なったかもしれませんが、やはり⼀番の勝因はよしさんの⾏動⼒の結果だと思います。
正に、「チャンスは準備の出来ているものにしか訪れない」という格⾔通りです。
不動産投資の特徴として、事業を拡⼤することにより、運営が楽になるステージがあります。是非そのステージを目指して頑張って下さい︕
法⾝栄治