⼊会から6年目。今回は7棟目の購⼊になります。
今回はアルティメット会員を卒業後、初の物件購⼊となり、私にとっては感慨深く思い出に残る物件となりました。本当にいろいろとありましたので、自分の備忘録として書かせて頂きました。⻑⽂となりますが予めご了承ください。
今回の物件との出会いは、2022年6月に6棟目を購⼊した際の仲介業者さんからの紹介でした。当時の価格は2億円以上で空室も多く、融資付けは難しそうだという印象で、取引銀⾏の様⼦⾒のような位置付けで打診しようと思ったのを覚えています。
ちょうどその頃、2棟の物件A・Bを別々の⾦融機関へ融資相談していて、本物件は片手間のような扱いで対応していました。現地調査についても、物件Aのついでに⾒に⾏って、軽くヒアリングする程度の⼒の⼊れようでした。
3月になり、物件Aは空室が40%程のため融資NG、物件Bは別の⾦融機関でフルローンで本部承認がおりましたが、スピードで負けて2番手になり、待ったものの結局買えずとの結果になりました。
そうこうしている間に、本物件の概要書の記載内容に齟齬があり、価格が大幅に下がり16,000万円ぐらいにはなりそう、と仲介さんから連絡がありました。この時点で1億あたりCFは310万でしたので、このあたりからやる気満々で取り組み始めました。
4月になり、相談していた取引銀⾏の⽀店回答は、エリアが悪いことと空室が50%程であることを理由に、融資不可となりました。
ただ、この時に銀⾏担当者からいろいろとヒアリングしたところ、仮に大幅に価格が下がり、且つ⼊居率改善案を⽰せれば、再トライ可能であると⾔質を取ったので、直ぐに仲介さんにその旨共有しました。
この頃には私側の仲介さんがしっかりとグリップしてくれており、売主と売り側仲介さんは、私のみと話をしてくれている状況でした。更に銀⾏の⽀店回答を基に仲介さんが交渉を頑張ってくれた結果、価格は13,000万となりました(1億あたりCF515万︕︕)。
直ぐに⼊居率改善案を作成し、銀⾏へ再トライしました。ですが、1ヶ月以上待った5月末、結果は融資NG。。。。
理由として説明されたのは、空室が多いことと(⾔われた情報を網羅して⼊居率改善案を提出したのに︕)、躯体が大きいためトータルで修繕費が9,000万円強かかるシュミレーションになること(最初から⾔ってくれよ︕︕)とのこと。
この時はさすがに、時間をただただ無駄にされた怒りが溢れてきましたが、それをぶつけても何も変わりません。5棟目購⼊の際にも似たような状況がありましたが、切り替えたことで買えたことを思い出し、「ここから何ができるか」にフォーカスするよう気持ちを切り替えました。
そこからやったことは、売り側仲介さんから取引のある⾦融機関をご紹介頂き、その銀⾏へ融資セットと⼊居率改善案を持参し直ぐに⾯談に⾏きました。それと同時進⾏で、考えうる全ての⾦融機関とその各⽀店をリストアップし、全てに電話していきました。
売り側仲介さんから紹介の⾦融機関ではかなりの⾼評価で、手ごたえを感じていましたが、2週間後、「エリアと私の居住地が離れているため融資NG」との連絡がありました。
一方、5月末に新規開拓していた(今回融資をして頂いた)⾦融機関から「⽀店はほぼ間違いなく通す」と⼒強い回答がありました。この時までには、リストアップした全ての⾦融機関から取り組み不可との連絡を受け取っており、この⾦融機関のみが残りました。
その後、6月中旬に無事に⽀店承認がおり、6月末に本部承認を予定していました。手応えもありこのままスムーズに買えると自信を持っていたところ、仲介さんから悪い知らせがありました。売主が、何ヵ月も待たされたことで、完全にしびれを切らしたとのこと。
6月初旬から、売主が売り側仲介さんに他ルートでも購⼊者を探すようにと強く迫ったそうで、売り側仲介としては何社かに声を掛けざるを得ず、その中で現⾦買いできる⼈を含めて動き始めたとのこと。
6月中旬に何⼈かが現地物件⾒学に⾏き、買付書(現⾦買い)も受領している状況でしたが、仲介さんの頑張りで、当初の話の通り、私を1番手として進めることとなっていました。
そう安心していたのも束の間、数日後、売主が「バンフさんの本部承認を待つ間、現⾦買いできる⼈の気が変わったらどうしてくれる︖バンフさんの本部承認がNGだった場合、買い手がいなくなるが責任取れるのか︖」と⾔い出し、私と仲介さんに連絡が無い状態で、別の方と話を進め、売渡書も渡したとのことでした。
その翌日に売り側仲介さんから「今回は諦めて下さい」と連絡を受けましたが、このまま引き下がれる訳はありません。翌日、私の仲介さんが売主に直接電話し、直談判して頑張ってくれて、6/28午前中までは私を1番手として待って頂けることとなりました。
この数日間はずっとハラハラドキドキでしたが、6/27 15時頃、無事に本部承認がおり、売主に報告し、私に売るということで話は進む、と思っていました。
ですが、6/29に仲介さんから、今までにない暗い声のトーンで電話があり「本当に申し訳ありません」と。状況を伺うと、売り主側の仲介さんが暴⾛しているとのこと。
売り側仲介さんが、「売渡書も出している状況で自社の客を断ることになり信頼を失う」「その客を失うと将来の損失が大きすぎる」と⾔っており、
その代わりとして、本物件の管理、及び、バンフの保有するその他物件の管理、及び、今後の全物件の大規模修繕を請け負う、そしてそれら条件を記載し覚書締結しないと売買契約書も重要事項説明書も渡さない、と無茶苦茶な要求をしてきたとのこと。
それに対しては当然、仲介さんが頑張って話をしてくれていましたが、話は平⾏線で揉めに揉めている状態とのこと。
更に、売り側仲介さんが売主にいろいろと悪い風に伝えたようで、「そちら側の⾔い分は一切信⽤できない」と⾔っているとのこと。
更に「本当に買いたいなら会いに来るのが筋。誠意が⾒えない」「手付⾦は1,500万とする。本当に持っているのであれば明日中に振り込んで誠意を⾒せろ」とも⾔ってきているとのこと。契約書も重説も渡されていない状態で、です。そんな状態になってから受けたお電話でした。
対応について、深夜まで仲介さんと話し合いましたが、契約書・重説の内容が不明、領収書も出ない、保全も無い中、どうしても1,500万を振込むのは出来ないと判断し、翌日に私から直接売主に電話することとしました。
翌日朝一に売主に電話し、仲介業者同士では話ができる状況にないので会ってお話させて下さいと依頼し、会って話をすることになりました。その週末、売主、売り側仲介、買い側仲介、私の4者で話をしました。
そこで分かったのは、買い側仲介さんが要所要所で嘘とまでは⾔わないものの、曖昧な表現を繰り返していて、こちら側の状況がうまく伝わっておらず、それらが悪い風に積み重なっており、売主側としては適当なことを⾔われ続け、ただただ数ヵ月待たされた、という認識になっていたことでした。
ひたすらに仲介さんが売主側から責められるのを聞いた後、売主から「仲介同士でもう関係修復が不可能な状況になっている。バンフさんに買って欲しかったが、ここまで来たら売買取引はもう無理。誰と組むかは重要。縁が無かった。今回は諦めてください。」と⾔われてしまいました。
買い側仲介さんは責任を感じて「弊社が仲介から抜けるのでバンフさんと契約してください」とも⾔って頂きましたが、それでも売主の答えは覆らなかったです。⾯談の後、仲介さんとファミレスで反省会をし、今後の対応を協議しました。
売主側はかなり感情的になっていたことで、振り上げたこぶしを下せない状況のように思われたので、以後は仲介さん無しで私から売主と、売り側仲介さんに電話して話をすることとしました。
翌日、かなり⼊念に話をする内容を考えて、メモを⾒ながら売り側仲介さんに電話しました。その後、売り側仲介さんに許可を得て、売主にも電話しました。いろいろとお話した結果「1日考える」と⾔って頂けました。
翌日、売り側仲介さんから電話があり「売主が他を断ってバンフさんに売ることにした」とのこと︕ただし、決済は1日でも早くという条件付きでした。ここからは事務作業を淡々とすれば良いと考えていましたが、決済までにいろいろと問題が起こりました。
新しい⾦融機関と⾦消契約締結した後、売買契約書と重要事項説明書の読み合わせを、売主と売り側仲介さんと3者で⾏いました。
そこで修正事項が複数あり、修正を依頼しました。この時から様⼦がおかしいと思い始めました。この仲介さん、収益不動産の仲介業務を本当にやったことがあるのかと思うような⾔動が多々ありました。
例えば、⼟地建物割合の案分計算が間違っている、固定資産税の日割り計算が間違っている、そもそも令和5年度ではなく令和4年度の公課証明書を基に計算している、決済日と残代⾦⽀払期日を同日にするのがこの業界では普通と⾔い切る、等々。
その翌々日に契約締結日を迎え、間違っていた箇所は修正されましたが、契約書にサイン押印の直前に「205号室が5月末で退去でした」「私も今朝知った」と⾔われました。
ですが、その時は落ち着いて考えられず、また揉めたら⾯倒という意識が働き、契約締結を優先させました。
翌日、その仲介さんから決済日の精算書(収⼊と⽀出の日割り計算も間違っているぐらい仲介としての能⼒が低い)が送られてきましたが、レントロールから更に2部屋退去されていることが判明。
仲介さんに問い合わせると「重要事項説明書に全ての部屋の貸借契約書写しを挟んである。それを以てバンフさんに通知していることになるでしょう。嫌ならサインしなきゃよかったでしょ」と⾔われました。
自⾝の確認漏れが原因なのは明らかですが、一切悪びれもせず、自分には非が無く、サインした私に非がある旨の主張を何度も繰り返していました。
レントロールを前提に審査が通っているので、そこから3部屋退去があるとレントロール偽装とも疑われてもおかしくない、審査やり直しの可能性もある旨も伝えましたが、「そんなこと不動産業界で30年やってきたが聞いたことが無い、嫌なら買うのを止めたらどうか」等と⾔われ、全く取り合って貰えませんでした。
3部屋退去済みであった事実を、正直に⾦融機関担当者に伝え、相談しました。
その担当者から仲介さんに連絡して頂き「レントロールから3部屋も退去が出ている状態だと、審査やり直しになり困るので、何とかして欲しい」と⾔って頂いたところ、⾦融機関が⾔うことだからと渋々ながら私と協議し、結果として、売主に補填して貰う形で落ち着きました。
その他にも事あるごとに
「好き好んでこの仲介をやっている訳ではない」
「自社の顧客からの信頼を失った」
「これ以上何かごちゃごちゃ⾔って来たら手付⾦解除して契約⽩紙にする」 (売主が手付⾦と同額を買主に⽀払うことを理解していない)
等々の仲介とは思えない発⾔がありましたが、⾦融機関担当者と本物件を紹介してくれていた仲介さんのアドバイスやサポートのおかげで、無事に決済まで辿り着くことができました。
また、管理について、売主からの条件で、この仲介の会社に任せることになっていました。
ですが、決済後に3者で話し合いの場を持ち、売買仲介業者としてあるまじき⾔動の数々を売主の前で説明し、売主も納得の上で、管理は任せないことで決着できました。私としては他の会社に管理を任せたいと考えていましたので、良い結果となりました。
途中から仲介さんが抜け、売主と売り側仲介と直接お話していたので、自分で自分の仲介をしているような形になりました。今までは、売主さんとは契約締結時や決済時に少しお話する程度だったので、今回のように何度も売主と直接話をしたことは良い経験でした。
一方で、全く中⽴でなく、且つ、暴⾛している仲介さんとのやり取りは、本当に大変でした。もう⼆度とやりたくないですが、今となっては貴重な経験になったと思います。
振り返ると、不安とプレッシャーで寝れない日々が続いたり、「もう諦めるしかない。もう買えなくなった。もう無理だ」等と思ったことも多々あり、大変な数ヵ月でした。
ただ、当初の想定よりは下がったものの1億あたりCFは360万で、新しい⾦融機関と取引開始ができ、休眠中の法⼈も活⽤できました。更におかわりの話も⾦融機関の方からして頂いていますので、今後の展開を考えると、結果としては大満足です。
一方で、現況は空室率60%なので、気を引き締めて、管理会社さんと協⼒して、まずは早期満室に向けて全⼒で頑張ります︕
当⾯の目標は、今回の物件を年内に満室にすることで、中期目標としては、ワンベスターです。遥か遠くと思っていたワンベスターですが、今回の購⼊で家賃年収は7,900万円になり、それを想像できるところまで来ました。
卒サラを目標にしていましたが、知⼈に誘って頂き外資系企業への転職を考えています。経済的な不安要素を排除できる状態で、気軽に新しいことにチャレンジできる選択肢が持てるのも不動産賃貸業をやっているからなので、本当に当会と現状に感謝です。今後も私なりのペースで前進していきたいと思っています。
これから物件を購⼊される方へ。会のコンテンツでインプットを続け、現地調査ヒアリングをやり続けていれば、必ず購⼊できると思います。
あとは、不安や疑問が出てきた時やモチベーションが続かない時は、正直にその旨をトレーナーに相談することも大切だと思います。
私も今回の購⼊では、要所要所でしのはらトレーナーに相談し、アドバイスや励ましの⾔葉を頂いて頑張れましたので、大変感謝しています。
買えないと焦る気持ちが出てきたり、モチベーションが維持できなかったりしますが、今の経験は後になって活きてくることが多いので、コツコツと続けることが大切だと思います。私も引き続きコツコツと頑張っていこうと思います︕
関⻄地方 会社員 バンフさん
■担当トレーナー:しのはらのコメント
バンフさん、物件購⼊おめでとうございます︕︕空室も多く、⾼難易度の物件にて⾊々なことがありましたが粘り強くよく頑張りましたね︕
関係者、新規の銀⾏さん、私も含めて、バンフさんの購⼊に対する熱意を強く感じさせた動きもよかったと思います。バンフさんも自信がついたのではないでしょうか。
本件、満室にすれば凄いCFの案件です。頑張って満室にして、次に繋げましょう︕
しのはら たけひろ