2018年3⽉からアルティメット会員となり、現在6年目になりました。今はスタンダード会員に戻って活動しています。今回は24棟目の購入になります。
今年はインバウンド復活で、別事業の宿泊事業の運営代⾏が投資家からのご相談が増えて忙しくなっていることや、昨年から取り組んでいた再⽣物件の客付け、保有物件のメンテナンス、都内新築RCの竣工、新築区分マンション購入、物件売却などをメインにして物件購入には⼒を入れない⽅向で計画していました。
ただ昨年2回、融資をしていただいた信組からはいつでも融資していただける状況ができていたので、もし物件があれば取り組みたいと思っていました。
今回の物件は2023年4⽉にメルマガで⼀⻫配信している中で⾒つけた物件です。東海エリアのRC、築17年利回りの物件になります。
メールには美観、デザイナーズと書いてあり、魅⼒的だと思い問い合わせをしました。情報を頂いた時点では価格9,500万円で利回り9.7%で会の基準にもハマっていて、17部屋中4部屋空きという状態だったので問い合わせが殺到しているようでした。
検討を始めて情報をもらっていく中で、17部屋中4部屋の空きは実際は8部屋空き。美観とメールには書いてあっても「実際は管理状況が酷く、全然美観ではないので⾒送ったほうが良いですと」仲介さんに謝られるような状態でした。
ただ、こういう物件にはチャンスがあると会員限定の再⽣物件セミナーでお話があったので、検討は続けようと修繕業者さんと⼀緒に物件を⾒に⾏きました。
物件は、コンクリートの打ちっぱなしが⿊ずんでいたり、藻がはえて緑⾊になっていたりと、築年数からは想像ができない廃墟のような状態です。
さらに屋上は排⽔ができずプールのように⽔が溜まっており、風がふくと屋上から壁を伝って⽔がたれてきて、1階が半地下なのですがそこに⽔が貯まり排⽔できない状況で⽔に浸かっていました。
半地下の1Fはそんな状態のため、何年も募集を諦めて修繕すらしていないとのことで、その部屋は湿気がすごく、カビだらけで床のフローリングはふにゃふにゃでした。さらにゴキブリもたくさんいました。
物件のまわりも、ゴミが放置されていたり草が⽣い茂っていたり、共用部の廊下も⿊ずんで厳しい感じでした。
この物件は1階が全部空室、2階がほぼ空室、3階と4階は満室という状態だったので、排⽔の問題を解決すれば蘇ると思いました。
あと物件の周りが⽔路なのですが、⽔路を枕⽊で橋をかけているのですがその枕⽊も朽ちており修繕が必要でした。これも完全に直そうとすると非常に高額になり、ややこしそうだという形です。
⼀緒に⾏った仲の良い修繕業者さんも「今回はやらないですよね︖」と⾔われました。そんな状態なので、融資付けは僕以外の人でも厳しいだろうと予想できました。
信組の担当者に状況を伝えて、修繕業者さんの⾒積もりをつけて簡易的に作った事業計画をもとに評価を出してもらうことにしました。評価が出ると6,700万円でしたので、買付をそのまま6,700万円でいれたところ即答で断られました。
しばらく音沙汰はなかったのですが、売主がどうしても処分したい意向だったということで8⽉頭に急に買付が通りました。
実は今回の物件は、売主が銀⾏と三為業者に嵌められてしまった物件だとわかりました。
購入当時、高額なサブリース賃料で物件評価を上げてオーバーローンで買ったものの、スルガショックで業者が潰れ、高額なサブリースが解約になり、サブリースが外れたら実際は安い賃料だったことが発覚して、収⽀が逆ざやになり、まわっていない状況だったようです。
銀⾏との条件も高⾦利で残債もへらないため、管理や修繕していく費用が捻出できない状態だったということが、あとでわかりました。
売主は、今回の指値の⾦額では売却しても残債が払えないため、⾜りない分を銀⾏と交渉して残債を減らしてもらう交渉をしたそうですが、それでもまとまらず、⾜りない分をローンで賄うというということで話をまとめたようです。
そこまでやってもらったこともあり、僕もあとには引けないので、絶対に購入をまとめて修繕を成功させたいという気持ちになりました。
管理会社は、前回レポートでも書いた⽥舎の再⽣物件の管理を依頼している管理会社に変更するつもりで話を事前にしていたことで先回りをして動いていただきました。
今回の担当者がとてもすばらしい⽅で、引渡し前から何度も物件に⾜を運び、屋上のプール状態だった部分の排⽔を復活させたり、⾬漏れの箇所を発⾒してくれたり、清掃をしてくれたり、修繕の提案をくれたりと、購入前にもかかわらず管理契約がない状態でも動いてくれました。
排⽔が復活したことは、売主側の業者さんからとても感謝をされました。
融資が通っていなくて買えるのかわからない状態なのに、買う予定の物件の修繕を始めている状況は僕にとっても初めての経験でしたが、素晴らしい動きをしていただいた管理会社にはとても感謝しています。
融資の条件としては、物件価格6,700万円と修繕費1,500万円程度で、8,500万円くらいの事業計画で、修繕費の半分まで銀⾏が出してくれるという話で担当者と進めていました。
しかし決済の1週間前に本部から「修繕費はすべて⾃⼰資⾦でお願いします」と返ってきました。ちょっときついですが、融資⾃体はフルローンではありますので、ありがたく進めていく形でまとまりました。
数字的には満室になれば、ですが・・・リフォーム前で利回り12.8%、リフォーム後で利回り11.5%くらいで仕上がる計画で、1億換算CFは350万円くらいになりそうです。
現在は修繕を始めており、高圧洗浄をかけたら⾒違えるように綺麗になりました。ただ、新たな⾬漏れを⾒つけるなど、まだまだクリアしないといけないハードルはありそうです。
私は、物件購入の際は忘れないようにしたいと思い、レポートを書いています。
毎回物件購入は簡単ではなく、時間もかかりますし、交渉の苦労やその時の感情、迷いなど、様々な人間ドラマがあるのに書いていないと忘れてしまうので、この経験を文章で残していきたいと思っています。
今回は再⽣物件セミナーを受講できたことで、村⽥さんの再⽣物件のアンテナを⽴てるという意識があったので再現性のすごさを実感しています。さらにすばらしい再⽣に対するノウハウを学べたことを、とても感謝しています。
まずは⽔に浸かっている問題解決と空室の部屋含めて修繕、物件をリニューアルして甦らせて満室化に向けて動いていきます。
関東地⽅ 専業大家 DJさん
■担当トレーナー:しのはらのコメント
DJさん、24棟目の購入おめでとうございます︕
本件、ぱっと⾒数字が良くとも、難易度が高い案件の典型です。交渉と融資づけもDJさんの⼿腕と実績なしには容易に進まなかったと思います。再⽣できれば素晴らしいですね︕
多岐な事業展開に加え、今回の再⽣案件の取り組み、これからも目標とされる存在として頑張ってください︕
しのはら たけひろ